誰も後継者になりたがらない場合

事業承継

誰も後継者になりたがらない場合

質問
うちの会社の社長(後継者)になりたい人なんて、見つからないのでは?
答え
社長業の魅力を、社内外に伝えましょう。

誰も後継者になりたがらない、と言われる会社の中には、現経営者がいつもすごく大変そうにしていて、社長業の魅力が親族や従業員に全く伝わってなさそうなところが見受けられます。

社長業は確かに責任も重く、日々多くの課題をクリアする必要に迫られる、なかなか気の休まらない立場です。でも、社長ならではの醍醐味もあります。 これらを生き生きと、社長の言葉で語ることで、社長業の魅力が社内外に伝わります。

会社の経営資産(ヒト・モノ・カネ・情報)を、どう活用して何をするか、最終的かつ最も大きな権限が与えられていること。 ~ 例えば、一般的な日本企業(大企業)のサラリーマンであれば、人材採用の最終権限を持つことは、滅多にありません。 ましてや「我が社のこの事業には、こんな人材が求められている」といった具体的な事業展開のイメージをもって、そこに適した人材を採用・配属して、その人材と日々一緒に働きながら、事業を育てられることは、中小企業の経営者ならではの魅力でしょう。

さらに、その権限を生かして「あれをしよう」「こうやって進めよう」と、会社の進む方向(戦略)を決められること。 ~ 言うまでもないことですが、誰からも指示を受けずに自らの業務を決定し、それを組織として遂行できるのは、特殊な例を除けば、組織のリーダー以外にありえません。

また、他の会社の社長さんをはじめ、社長でなければ築けないネットワーク、語り合えない思いがあること。 ~ 「代表取締役 社長」の肩書を持つと、望むと望まざるとに関わらず、その言動が重みを持ちます。 山の頂上に上った人にしか見えない景色があるように、社長さんでなければ経験できない場が、社会には数多く存在します。

社長業の魅力を、社長さん自らの言葉で語ることは、潜在的な後継者の裾野を広げることにつながります。 是非、実践してください。 img03.gif
 

カテゴリー:STEP2 候補者選び・後継者育成