選ぶ前の準備が最も重要です。自社の状況把握や承継後の経営体制などを事前に検討しましょう。
事業承継というと、つい、後継者や相続の仕方から始めてしまいがちですが、「段取り八分、仕事二分」という諺がある通り、後継者選びも(もちろん、事業承継そのものも)事前の準備がとても重要です。
自社の現状を正確・詳細に把握する
中小企業の経営者は、自社のことは(頭の中では)よく分かっているつもりでも、(紙の上に)まとめたことは一度もない場合がほとんどです。
社内外がどういう状況になっていて、それに対して現経営者がどう関わっているか、きちんと整理しましょう。
後継者候補を漏れなく洗い出す
事業承継を慎重に進めるために、候補を網羅したリストを作ることは大変重要です。
リストには、氏名を羅列するだけではなく、各候補者がどういった資質を持っているか、彼・彼女に承継した場合、どのような課題や対応策があるかを記載しましょう。
会社を動かす組織・仕組みを準備する
後継者は、現経営者のクローン(複製)ではないので、現経営者がしてきたことの一部は、後継者にはどうしてもできません。
逆に後継者は将来、現経営者がやらなかったこと・できなかったことに取り組む必要があります。
後継者として最適な人材と同様に、後継者をバックアップする社内のルールや業務手順を検討しておきましょう。