後継者に必要な資質とは

事業承継

後継者に必要な資質とは

質問
後継者に必要な資質とは?
答え
ステークホルダー(社内外の利害関係者)から認められることが、最も重要です。

後継者が備えるべき資質は多岐に渡ります。  最も重要なのはその資質が、親族や株主、金融機関、取引先、そして何より従業員から「この人なら社長として大丈夫」と理解され、支持を得られることです。 
  • 他の相続人や親族などに、配慮・気配りができる
  • 会社の現状や今後の方針について、金融機関や取引先の納得・合意が得られる
  • 会社の状況を理解して、従業員から指示・共感を得られる
例えば、後継者は株式を集中的に相続するなど、「優遇されている」と他の相続人から思われる場合があります。 または、創業時の事業から撤退するなど、経営者として下す意思決定が、親族の総意と異なる場合があります。 このような状況において、周囲の理解を得るためには、タイミングよく丁寧なコミュニケーションを取れる人物であることが重要になります。 

また、金融機関や取引先、従業員などのステークホルダーは「この人が社長で、この会社は大丈夫か?」という視点で後継者の資質を判断します。 その場合、これらのステークホルダーは、後継者の個別の知識やスキルの有無を見ているというよりは、「ヒトの上に立つ人物としてふさわしいか」「様々な状況の変化が訪れても、会社を存続させられる人物か」といった観点で、後継者を判断する場合が多いでしょう。 

  • 志の高さ、誠実さ、リーダーシップ、社会的責任感など、人の上に立つ者として求められるもの
  • 熱意、粘り強さ、好奇心、向上心、プラス思考など、企業を長期継続させるために必要なもの
もちろん、後継者には経営に関する個別の知識やスキルも必要です。 ただし、例え知識やスキルが十分であっても、後継者がステークホルダーから認められない限り、企業を存続させることはできないことに留意する必要があります。 見方を変えると、後継者には、今後数十年に渡って、これらのステークホルダーから信頼され続けられる、という資質も必要です。 img05.gif
 

カテゴリー:STEP2 候補者選び・後継者育成